老陳醋の原料
土の栄養をたっぷり吸収した雑穀・紅コウリャンが主原料

山西省で酢の生産が盛んになったのは、山西省の気候以外にも大きな要因があります。それは、原料となる紅コウリャンの一大産地だったことです。
老陳醋は、モロコシの一種である雑穀の紅コウリャンを主原料としています。四大名酢のなかで、紅コウリャンを原料とするのは老陳醋だけで、香醋やその他の酢の多くはもち米を原料としています。
もち米は二毛作、三毛作が可能で、1年に2回収穫することができます。一方、紅コウリャンは、年に1度しか収穫ができません。
ですから、大変貴重な穀物であると同時に、紅コウリャンは土に根ざしている期間が長い分、土壌のミネラルや栄養をたっぷりと吸収しているのです。このような紅コウリャンから作られる老陳醋は、ミネラルや天然のアミノ酸が豊富に含まれています。
約70種類もの微生物が含まれる大曲を麹として使用

香醋で使用する麹は、小麦や小麦フスマ(小麦を粉に挽いて残る皮)から作られる「小曲(しょうきょく)」というもので、約20種類の微生物が含まれています。
老陳醋の発酵には「大曲(たいきょく)」という麹を使っており、大麦・エンドウから作られています。エンドウは良質のタンパク質を豊富に含有し、発酵過程中にこのタンパク質はアミノ酸に分解され、これが紅コウリャンの持つアミノ成分に加えられ、さらに栄養価が高まります。また、発酵に役立つ微生物は約70種類で、小曲に比べ約3倍も含まれています。豊富な微生物は、アミノ酸などの栄養素をたくさん醸成させる働きをします。
このように、大曲を用いた発酵は酢の栄養価を高めるのです。




